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税理士のつぶやき


by heartfield
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タイでどうでしょう(2) カオサン

2001.3.9 旅13日目

 今日は6:00AM頃にトイレから聞こえてくる友人の嘔吐の音で目が覚めた。何と友人は、昨夜の晩から下痢と嘔吐の連続で全く寝られなかったらしい。トイレから出てくる彼はかなりグロッキーになっていた。完璧に何かにあたったのだ。前回のネパールでの下痢とは少し様子が違う。不安がよぎった。友人はベッドに横たわって数分経つとまた起き上がってトイレに行く。今度は下痢だ。嘔吐と下痢が交互に彼を襲っている。
 とりあえず、僕は外出して、近くの「セブンイレブン」で水、オレンジジュース、ヨーグルトなどを買ってきた。友人はオレンジジュースを少し飲んだだけで、ベッドの上で苦しがっていた。脱水症状を起こしている。顔は青白く、頬もこけている。みるみる痩せていっている。僕はすぐさま日本から持ってきた英和辞書と和英辞書をバックパックから取り出して、何とか友人の症状を英語で言えるように調べた。
 友人は、とうとう限界がきたのか、「病院へ連れて行ってくれ・・」とかぼそい声でSOSを出した。
(わかっとるわいっ!待っとれよぉ!)
 早速、カウンターのおばさんに英語で友人の症状を説明して何とかタクシーをここへ呼んでくれないかと頼んだ。・・が全く聞き入れてくれなかった!私は関係ないよみたいな態度をとられた。
(くそったれぃ!もうアンタには頼まん!)
 一旦、部屋へ戻って友人をかついでメインストリートまで出た。タクシーかトゥクトゥク(インドでいうオートリクシャー)が通らないか、しばらく辺りを探した。すると運がいいことにタクシーがこっちにくるではないか!?
「Hey!」
 タクシーは僕らの前で止まった。友人を後部座席へ寝かせ、僕は助手席で「地球の歩き方」の地図を運転手に見せながら「プラ・ラーム病院へ連れて行ってください!」と言った。「プラ・ラーム病院」とは、何とこの旅の初日、タイへ向かう飛行機の中で友人の左隣に座っていた京都大学に通うタイ女学生に教えてもらった病院だった。何ともこんなところで役立つとは・・!この病院には日本人が働いているらしい。
タイでどうでしょう(2) カオサン_d0066442_20403348.jpg

 タクシーの運転手も英語がほとんど通じない。ジェスチャーと地図だけで何とか一時間弱かけてプラ・ラーム病院へ到着した。玄関にはすでに何人かの看護士が待機していた。車が止まるや否や、看護士が後部扉を開けて友人を担架に乗せて病院内へ連れて行かれた。僕は運転手に代金を支払って、領収書をくださいとお願いした。しかし、運転手はニヤけている。仕方がない、サインだけでももらっておこうと思った。
「Sign please!」
・・・・。ダメだ。通じない。そ、そうか「Sign」じゃ通じないかもしれない。
「Signature please!」
・・・。ダメだ。英語が全く通じない。病院までかかった車代の領収書を取っておけば、あとで保険会社に請求できると考えていたから僕は運転手にお願いしたのだ。しかし無理だとわかった。
僕はあきらめて病院内へ入って友人がどこへ連れて行かれたのか探そうとした。するとロビーで女性が私に声をかけてきた。その人の名は「マリコ」と言った。日本人女性だった。ここで長年勤務しているそうだ。
(助かった・・。)
 マリコさんに友人の診察等の手続きの代理を頼まれた。そして、マリコさんと一緒に友人が今診てもらっている部屋へ行った。部屋の中に入るとそこには年配の男の先生と看護士とベッドの上でほとんど意識のない友人がいた・・・。
タイでどうでしょう(2) カオサン_d0066442_2041511.jpg


 
by heartfield | 2006-01-21 20:43 | バックパッカーの旅日記(1)